手探りイギリス滞在記

手探りイギリス滞在記

英語が苦手なのにイギリスに飛び出した人の備忘録

YMS2019を終えて

こんにちは、Piyaです。

帰国から4ヶ月ほど経っているので今更感が拭いきれないのですが、自分の気持ちの棚卸しを兼ねて『YMSを終えての感想』をつらつらと書き留めておきたいと思います。本当は帰国してすぐに書きたいと思っていたのですが、ずるずると遅くなってしまいました……。

 

いきなり結論

私のビザはYMS2019後期。カンの良い人ならすぐにわかりますね、ほとんどの期間をコロナに振り回されました。渡英して半年でコロナが始まり、半年間の帰国を経て再度渡英するもロックダウン……というなんとも言い難い状況にはなりましたが、総合的には「行って良かったな」と思っています。目標を達成し切れなかった悔しさや不完全燃焼な気持ちはもちろんあるのですが、その辺りを差し引きしても行かなかった自分よりは確実に成長していると感じるからです。

(ここで「VTをすれば良かったのでは?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、コロナが始まった時点で既に入国済みの場合延長の措置がありませんでした。せっかくイギリスに居るのにロックダウンでカフェすら開いていないような状況で、身動きが取れないままビザの期間は削られていく……。同じ境遇だったYMS2019前期・後期の方達もこのもどかしさを感じておられたかと思います。辛かったですね。本当にお疲れさまでした。)

何もできないままビザの残り期間が減っていく……ロックダウン中は焦りや虚無感に襲われていましたが、時間が過ぎて落ち着いた今は良い経験になったと思っています。ロックダウンで引き籠るというのも日本を出て数百年に一度のパンデミックに見舞われないと経験しなかったことなので、とても貴重な経験でした。また、コロナで引き籠る期間があったからブログ&Twitterを始めるきっかけが出来ました。悪いことだけではなかったと思います。

 

さて、前置きはこのあたりにして、少し詳しく感想を書いていこうと思います。長いですがお付き合いください。

 

良かったこと

・成長出来た

まずは何といってもこれです。京都から出たことがなく全然英語を喋れない状態の私が、一人海外で家と仕事を見つけ友達を作ったというだけで私にとってはかなりの成長でした。

自分で何とかする力度胸が強化されたと思います。あとは環境への順応力も上がりました。もともと細かいことを気にするタイプではなかったのですが、気にしない力が更に強くなったと思います。

あとはシンプルに英語ですね。夏休みの宿題を最終日にやるタイプの人間なので、強引に英語圏に住んで自分を追い詰めるという方法は性に合っていたと思います。

 

・英語へのアレルギーが無くなった

上で英語の話に触れたのでペラペラ喋れるのだろうと思っておられる方もいらっしゃるかと思いますが私の英語力はIntermidiateレベルです。肌感で旅行英語くらいですね。めちゃくちゃしょぼい。それでも私にとってはすごい成長でした。

 

もともと私の英語力は謙遜無しで下の下

どのくらいダメだったかというと、学生時代に月1で合格点が6/10の英単語の小テストがあったのですが、英語が嫌いすぎて勉強をサボり毎月落ちていました。いつも追試をしていたという悲しい思い出があります。

大学に入ってからは必修の授業があり、事前のテスト結果によってクラス分けされました。私は下から2番目のクラスに入れられました。

他にもTOEFLのテストでReadingの問題を読むと2行目で強い眠気に襲われる、Listeningも子守唄にしか聞こえない、イギリスに行く直前も英単語が全然出てこない状態でした。

そんな私がボロボロの英語力のまま渡英して生きて帰って来れたので、海外に行きたいけど英語が喋れないよ~!と不安に思っている方は私を見て勇気を出してください(笑)

 

そして実際にイギリスに行ってから興味を持って英語に接していくうちに「もっと喋りたい」「色んな表現を知りたい」というポジティブな捉え方になったのが自分の中で大きな変化でした。

 

・視野が広がった

私の過ごしたロンドンが顕著なだけかもしれませんが、街に出ると色んな文化に触れあう機会がありました。

たとえば教会はたくさんあるのに神社やお寺がなかったり……(年越しした時は初詣ロスになりました)

かといってキリスト教だけではなくイスラム教やヒンドゥー教の人など様々な宗教の人達が一緒に暮らしていたり……

ヴィーガンやペスカトリアン、ハラールの方と出会ったり、同性で結婚して幸せに過ごしておられる方の話を聞いたり。

色んな事を知る機会がたくさんありました。無知を知る、ですかね。視野がとても広がったし、世界には色んな文化があってそれぞれの生き方があるんだなと実感できた分、前よりもフラットに考えられるようになりました。

 

・旅行では経験できない「リアルな生活」を体験できた

これがワーホリの醍醐味ですよね。現地の生活を知る機会はなかなかないと思います。

現金をほとんど使わない生活だったり、チャリティーが盛んで日常生活に浸透していることだったり、野生のリスがその辺にいたり、ちょっとした事でも異文化を知れたのがとても刺激になりました。

 

私は現地に長期で住んでおられる日本人のご家族のお家に住ませていただき、小学生2人の学校送迎などを手伝っていました。現地の小学校の雰囲気を知る機会はなかなか無いですし、小学生たちと共に季節のイベントを楽しむ機会があったのも良い思い出になりました。

ジャック・オ・ランタンを一緒に作ったり、ガイフォークスの花火を見たり、ガレットデロワの当たりを引いたり、パネットーネを食べたり……海外のイベントを肌で感じられるのがとても良い経験になりました。

他の国のワーホリよりも長い「2年」の期限があるおかげで、去年学習した文化を復習出来るのもYMSの魅力だと思います。2年目は本当に「進研ゼミでやったとこだ!!」状態(笑) ちょっと詳しくなった自分が誇らしくなります。

 

あとはお家の方にイギリスの年金制度の事を教えてもらったり、ロンドンの住宅が高騰している話を聞かせてもらったり、日本語だからこそ深く話を聞けたのも有難かったです。とても勉強になりました。

 

・交友関係が広がった

生まれてからずっと京都に住み続けていたので、京都の学校にずっと通っていました。そのため関西の友人が多く、あまり他の地域に友達がいませんでした。

その後イギリスに飛び出してから出会った人達は出身地がばらばらで、北海道から沖縄まで日本各地に友達が出来ました。さらに色んな国の友人が出来たことがYMSで得た一番の財産だなと思います。

一緒に働いていたフィリピン出身の友人が「フィリピンに来てよ!実家に泊まっていいよ、いろいろ案内してあげるよ!」と言ってくれたことがあります。本当に実現するかどうかわかりませんが、すごく嬉しかったことを覚えています。

 

また、ロックダウン中に始めたTwitterでも交友関係が広がりました。渡英初期に語学学校で出来た友達は軒並み帰ってしまい孤独を感じながら引き籠っていた頃だったので、フォロワーさん達と交流する事で気持ちが楽になりました。本当に助かりました、ありがとうございます。

 

・「第2の居場所」が出来た気がする

上に書いたように京都以外の土地に住んだことが無かったので、私の住んだ経験のある街がひとつ増えた事が喜びでした。ある程度街を知っていると、今後の人生は一人でイギリスに遊びに行ける!という自信を持てたのが嬉しいです。いつでも戻って来られると思うと、帰国時にあんまり寂しくなりません。

また、日本とイギリスそれぞれの長所・短所を客観的に考える事が出来たのも良い機会でした。イギリスに行く前は気付けなかった日本の良さ(清潔さや接客、日本文化など)に、離れてみて気付くことができました。反対にイギリスは政治のスピードが速いなと感心したこともありました。俯瞰して見ることで日本の快適さ・改善点どちらも知ることが出来たと思います。

 

・日本の友人とコンタクトを取りやすかった

コロナに邪魔された事が多々ある中で唯一良かったのは、日本の友人と頻繁に連絡を取れたことです。ロックダウンで身動きが取れなかった時に日本の友人達とLINE通話をしたりAmong usをしたりして遊んでもらいました。日本も緊急事態宣言で外出し辛い時期だったのでちょうど良かったようです。定期的にコンタクトを取っていたことで帰国後も友達の輪にスッと戻れて、疎遠になりませんでした。

 

悪かったこと

・友人が誰も遊びに来られなかった

イギリスに行ってくるね、という報告をしたら何人もの友人が「遊びに行くね!!」と言ってくれたのですが、私が生活に慣れた頃にはコロナが始まったので結局誰も来ることが出来ませんでした。これに関しては運が悪かったとしか言えません。遊びに来てくれた友人と一緒にロンドンを歩き回りたかったなぁという気持ちは今でもまだ残っています。コロナが終わったらイギリス旅行に誘おう……

 

・やっぱり日本が恋しくなった

イギリスはイギリスで生活しやすい部分があり、かなり順応して生活していたのですがやっぱりたまに「帰りたいな……」と思う時がありました。仲の良い友人と会いたくなったり、好きな店のごはんが食べたくなったり、推しのライブに行けなくて悔しがったり(笑) オタク活動が出来ないフラストレーションが一番酷かった気がします。配信ライブでは得られないものってありますよね。

 

また、ビザにより特別な許可を頂いている=「住ませていただいている」という感覚が少なからずありました。日本にいるとビザの残り期限なんてものはないし、アジア人差別もされないし、英語が伝わらなくてもどかしいこともない。今までは日本にいてしんどいと感じることも多かったですが、やっぱり生まれ育った場所の文化というのは切り離せないものだなぁと痛感しました。

 

・紅茶の資格を取れなかった

将来の夢のために紅茶の本場イギリスで資格を取得する!というのを目標にしていたのですが、コロナでレッスンが出来なくなっていました。結局忙しくしているうちに全く教室に通わないまま帰国することに……。紅茶の資格は日本で取るか、短期のビザでイギリスに行って取るのも良いなとぼんやり考えています。YMSだけにこだわる必要もないかなと思えるようになりました。

 

・2年かけて整えた環境を手放すという寂しさ

ロックダウンが緩まってきた2021年の6月ぐらいからはそれまで我慢していた分カフェに行きまくったりぶらぶら街歩きしてみたり旅行に行ったり、そこそこ元気に動いていました。バイトも週5でこなし、バイト先のメンバーや現地で仲良くなった友達と楽しく過ごし、ロンドンでの生活がやっと分かってきたかな……という頃にビザの期限がやってきました。

バイト代で生活をする、という生活基盤がやっと安定してきた頃に全てを手放して帰らなければいけない虚しさと悲しさ。コロナで1年ほど制限されていたので、体感としては1年住んだな、くらいです。がっつり2年生活できたらもっと充実していただろうな。やっぱりここでも「コロナが無かったらなぁ」と考えてしまう私がいました。

 

反省点

・周りに助けられた事ばかりで成長が少なかった

英語が出来なくてどうにもならなかった部分を、運の良さで乗り越えたところがあります。本当に周りの人が良い人ばかりで助けられまくっていました。その分自分ひとりでなんとかする経験が少なかったように感じます。家も仕事も紹介だったので就活や内見も全然していないですし、お家の方にも職場の人達にもたくさん助けていただいたお陰で大きなトラブルもなく走り切る事が出来ました。また日本の友人や親にも支えてもらっていたなと思います。語学学校で出会った友達とは帰国後も交友が続いていますし、良いご縁ばかりでした。周りの優しさに甘えてなんとなくぬるま湯生活になってしまったところは反省すべきところだと思っています……

 

・日本人とよく一緒にいた

英語がボロボロな私ですが、日本人の友達はたくさん出来ました。それに甘えてしまって英語力があんまり伸びなかった自覚があります。

個人的には「イギリスに住む」ことを目標に掲げていたので英語力を上げて資格を取るとか大学に行くとかそういう目的ではなかったので問題ないといえば問題ないのですが、もうちょっと頑張れたかなと反省しています。

 

・引き籠り生活が板に着きすぎて出不精になった

ここ2年ほどコロナには罹っていないのですが、Lockdownを経験したりLay off(一時解雇)になったり濃厚接触者になったり自主隔離生活をしたり長めの入院を2回したり……とにかく室内にいる時間が長かったです。

めちゃくちゃインドア派なのでロックダウンで引き籠る生活自体はそこまで苦ではありませんでした。むしろ性に合っているぐらいで……。引き籠り生活が苦じゃなさすぎて家から出るのが億劫になった結果、出不精に拍車が掛かりました。イギリスに居る間はふらっと外出して街を探索したりカフェを開拓したりしていましたが日本に戻ってきてからは本当に出不精になっています。やばい。

 

・GP登録しておけば良かった

海外保険に入っていて日系の病院に行けたためGP登録をサボっていたのですが、イレギュラーなパンデミックが起こり困ったことがありました。ワクチンパスポートです。ウォークインでワクチンを打つことは出来たのですが、GP登録をしていないと証明書を貰えなかったため周りの国へ旅行出来なかったり帰国後の強制隔離があったりと少し不便でした。日本に帰ってからもワクチン未接種扱いなので3回目のブースター接種の案内も来ない……!(自業自得)

 

イギリスに行ってからの目標のひとつが「周りの国に行ってみる」だったので、ワクチンパスポートがあればもっとたくさんの国に行けたなぁと思っています。(海外に出られなかった代わりに行ったイギリスの国内旅行はとても楽しかったです!)

 

就労ビザを取れずに終了した

これは運もあるので仕方ないですね。流されるままに生きよう~という心構えだったので、ビザが貰えないから帰るか!という感じで帰ってきました。自分の能力が届かない結果なので異論はありませんが、イギリスワーホリが不完全燃焼な身としては就労ビザでもう少し長く居られたらもっと色んな事を知れただろうなぁと考えてしまう時もあります。

 

まとめ&これからの目標

だらだら書いてきたこれらを総括すると「イギリスに行って良かったけどめちゃくちゃ不完全燃焼」という感じなので、帰国数ヶ月前から新しい目標が出来ました。

次はオーストラリアワーホリに行きたいと思っています。実際に行けるかは別ですが……

持病の関係とコロナ禍で今すぐに!とはいかないのですが、ワーホリのタイムリミットである30歳までに絶対に行きたいです。まだ細かい部分は調整中ですが、少しずつ準備を進めていければと思います。ということでまだブログはゆっくりと続けると思いますので今後もよろしくお願いします。

 

 

書きたいことが多すぎて長くなってしまいました。ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。渡英を迷っておられる方にこの記事が少しでも刺されば嬉しいなと願っております。

ではでは、Piyaでした。

 

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